次があるかも、を意識して運転を

 テレビや新聞を見ると、毎日のように自動車事故の話題を聞きます。

ひき逃げや衝突など、目を覆いたくなるような事故が後を絶ちません。死亡事故とまではいかなくとも、物損被害や軽衝突であれば日常茶判事かもしれません。しかし自分たちがその関係者になろうとは、あの日まで微塵も考えていなかったのです。


 私が大学生の時、正月に、母、叔父、祖母と3人で近くのファミレスで食事をしました。

帰り際、「たまにはY(母の名前)が運転してみるか」という叔父の一言で、母が運転することになりました。いつもは叔父が運転しています。母は、5年前車を売却して以来、一度も運転していませんでした。ファミレスまでの距離が近いこともあり、4人が納得して母が運転する流れになりました。


 母の運転は、ブレーキやカーブに鈍っている箇所があったものの、大方うまく行きました。自宅までの距離はもう近く、誰もが何事もなく帰路につけると皆が思っていました。

その矢先、悲劇は起きました。対向車とすれ違いになるときに、歩行者の男性の腕に車が軽く接触してしまったのです。補助席に座っていた私から見て、その歩行者は歩きスマホ状態でした。

「ボンッ」という音に気づいた私は、それを家族に報告しました。歩行者は、去っていく私たちの車のナンバーを、スマホで撮りました。


 母はすぐさまその場に縦列駐車をし、その歩行者を呼び止めました。

そして、話し合いになりました。話し合いは、母、叔父、歩行者の3人で勧められました。(私と祖母は車内で待っていました。)のちに話の内容を聞くと、その歩行者は美容師であり、腕を軽く打撲したとのことでした。

職業柄、腕の怪我は損失であり、損害賠償を請求して来られました。損害賠償金の額は5万円ほどでした。それで3人が納得したのです。

しかし後で聞いた祖母が、その額に不満を漏らしました。「その人(歩行者)、当たり屋じゃないの?」確かに、歩行者が美容師であるという証明はありません。

名刺も、「今日は身につけていない」とのことらしいのです。しかし、渡してしまった金額を取り消せるはずもなく、この件は終わったのでした。しかしこの日の出来事は、今も家族の中でモヤモヤした状態です。

正月になると、いつも思い出します。もしかして、歩行者の方にとってもそうなのかもしれません。

今考えると、どうしてあのとき、「民事裁判所に相談して示談金を決定する」という判断ができなかったのか。「事故問題の仲介業者を呼ぶ」という判断ができなかったのか。今でも後悔しています。

車両保険で全損

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